ソ・ジソブ、映画輸入は赤字でも満足「1円も稼げていないが続けたい」

はじめに

韓国の人気俳優ソ・ジソブが、2025年6月に行われたインタビューで、俳優業だけでなく独立系映画の輸入・投資家としての顔も持つことについて語った。自身の資金を投じて映画を輸入しているが、利益はほとんど出ていないにもかかわらず、韓国映画界の多様性に貢献できることに満足しているという。

Netflixシリーズ『広場』でのアクション復帰

2025年6月6日に公開されたNetflixオリジナルシリーズ『広場』で、ソ・ジソブは11年ぶりにアクションジャンルに復帰。自身が演じる主人公ナム・ギジュンは、かつて自身のアキレス腱を切り組織を去ったが、弟の死をきっかけに復讐のために戻ってくる。彼の冷静かつ迫力ある演技は高く評価されている。

21年前のドラマ『ミアナダ サランハンダ』の再評価

2004年放送のドラマ『ミアナダ サランハンダ（ごめん、愛してる）』が、人気バラエティ番組での言及をきっかけに若い世代から再び注目を集めている。ソ・ジソブ自身も時折この作品を見返し、若い頃のエネルギーを感じていると語った。

独立映画への投資活動とその意義

ソ・ジソブは2014年から映画輸入会社『チャンラン』と共に、『フィロミナの奇跡』『ミッドサマー』『ヘレディタリー／継承』『マダム・プルーストの秘密の庭』など30本以上の独立映画に投資してきた。中には収益を出せなかった作品もあるが、韓国映画界の多様性拡大に寄与していると評価されている。特に2024年12月に公開された『サブスタンス』は、カンヌ映画祭脚本賞やゴールデングローブ賞主演女優賞など数々の国際映画祭で受賞し、異例のヒットを記録した。

音楽活動とファンとのつながり

2008年から2017年にかけて音楽活動も行い、ファンミーティングツアーのために自身の資金でアルバムを制作。ヒップホップを好み、自分の歌を歌うことでファンとのコミュニケーションを図ってきた。収益は赤字だったが、今後も機会があれば続けたいと語っている。

30周年を迎えた俳優人生の振り返り

1995年に広告モデルとしてデビューしてから30年。ソ・ジソブは「10年で演技が簡単になると思っていたが、30年経ってもまだ難しい」と語り、年齢を重ねても学び続け進化したいという強い意志を示した。

結び

ソ・ジソブは俳優としてだけでなく、映画投資家やミュージシャンとしても多彩な才能を発揮し、韓国の映画文化の発展に貢献している。利益を度外視して映画を輸入し続ける姿勢は、彼の芸術への情熱と社会への貢献心を象徴している。今後の活動にも大きな期待が寄せられている。