『ノムサ・ノムジン』第1話レビュー：幽霊が見える社労士の新感覚コメディ×社会派ファンタジーが韓国で話題沸騰！

どん底からの再出発――幽霊が見える社労士ノムジンの誕生

皆さんはご存知でしたか？2025年5月30日にMBCでスタートした『ノムサ・ノムジン』は、主人公ノムジン（チョン・ギョンホ）がコイン投資の失敗で全財産を失い、妻とも別居。人生のどん底で社労士事務所を開業するも、顧客ゼロの厳しい現実から物語が始まります。そんな彼が工場での事故をきっかけに、謎の若いボサル（タン・ジュンサン）と出会い、幽霊たちの未解決労働問題を解決するという“特別な契約”を結ぶことに。ここからノムジンの新たな人生が動き出します。

第1話あらすじ：契約と仲間たちの登場

第1話では、ノムジンが妹のナ・ヒジュ（ソル・イナ）や動画クリエイターのコ・ギョヌ（チャ・ハギョン）と共に、労災が多発する工場を訪れ、コンサルティングを持ちかける姿が描かれます。最初は金銭目的で動くノムジンですが、工場での事故に巻き込まれ、死の淵でボサルと出会い、幽霊の依頼を受けることに。以降、幽霊たちの“未解決の労働問題”を解決するため、ノムジンたち「ムジンズ」は真相究明に奔走します。コミカルなやりとりと社会派テーマが絶妙に融合した展開が視聴者を引き込みます。

韓国ならではの“社労士”ドラマ、その文化的背景

日本ではあまり馴染みのない“労務士”ですが、韓国では労働現場の事故や賃金未払い、不当解雇などの問題解決に欠かせない専門職。『ノムサ・ノムジン』は、そんな社会的な現実を、幽霊というファンタジー要素を絡めてユニークに描きます。幽霊たちの依頼を通じて、韓国社会の労働問題や職場の不条理がリアルに浮かび上がり、ドラマとしての深みを増しています。

コメディ×ファンタジー×社会派――異色のジャンルミックス

本作の魅力は、社会派テーマとコメディ、ファンタジーが絶妙にミックスされた点。脚本は『D.P.』のキム・ボトンと映画『アイ・キャン・スピーク』のユ・スンヒが担当し、監督は映画界の名匠イム・スンレが初めてドラマ演出に挑戦。ノムジンの成長物語や仲間たちとの掛け合い、幽霊との奇妙な契約など、現実と非現実が自然に交差し、視聴者から「新鮮で面白い」「社会問題も考えさせられる」と高評価を集めています。

視聴者・コミュニティの反応――高評価と今後への期待

韓国のコミュニティ（더쿠、네이트판、인스티즈、ディシインサイドなど）では、「チョン・ギョンホの演技がリアルで泣き笑いした」「幽霊と労働問題という組み合わせが斬新」「社会派テーマなのに重すぎず見やすい」といった好意的な声が7割以上を占めています。一方で「ファンタジー要素が強すぎて現実感が薄れるのでは？」という慎重な意見も一部見られます。初回視聴率は全国4.1％（首都圏4.5％）と、MBCの金土ドラマ枠としては久々の好スタートを記録しました。

キャストのケミストリーと制作陣のこだわり

主演のチョン・ギョンホは『賢い医師生活』や『イルタ・スキャンダル』で培ったリアルな専門職演技が光り、ソル・イナやチャ・ハギョンとの掛け合いも抜群。制作陣は、社会問題をエンタメとして昇華しつつ、重くなりすぎない絶妙なバランスを意識したと語っています。YouTubeやバラエティ番組でもキャスト同士の仲の良さが話題となり、現場の雰囲気の良さが画面越しにも伝わってきます。

韓国社会とドラマの“共鳴”――海外ファンが知っておきたい背景

韓国では労働問題や産業事故が社会的関心事であり、幽霊やシャーマン（ボサル）といった伝統的なモチーフが物語に深みを与えています。『ノムサ・ノムジン』は、こうした現実の痛みや希望を、ファンタジーを通じて描くことで、多くの視聴者の共感を呼んでいます。海外ファンにとっても、韓国社会の一端や文化的背景を知るきっかけとなるはずです。

今後の展開と期待――新しい“ヒーロー像”の誕生

第1話の好スタートを受け、今後はさらに多様な幽霊たちの依頼やノムジンの成長、仲間たちとの絆が描かれていく予定です。社会派でありながら笑いと感動もある本作は、今後の韓国ドラマ界に新たな風を吹き込む存在となるでしょう。皆さんもぜひ、幽霊と社労士が織りなす新感覚ドラマの世界に飛び込んでみてください！