BTSジョングク、軍服から“問題の帽子”へ…謝罪と即完売、世界を揺るがせた一日

ジョングクの帽子論争、その始まり

みなさんは知っていますか？2025年6月13日、BTSのジョングクがJ-HOPEのワールドツアーアンコールコンサート「HOPE ON THE STAGE FINAL」にサプライズ出演。そのリハーサルで着用していた帽子が、SNSやファンコミュニティで大きな波紋を呼びました。帽子には『MAKE TOKYO GREAT AGAIN』という刺繍があり、これは米国トランプ元大統領のスローガン『MAKE AMERICA GREAT AGAIN』のパロディでありながら、日本の一部右翼政治家も実際に使ったことがあるフレーズです。

なぜこのスローガンが問題視されたのか

このフレーズは単なるファッションではありません。日本の右翼や保守層が使うことが多く、帝国主義や植民地支配の美化を連想させる歴史的・政治的な意味合いを持ちます。韓国や東南アジアでは、過去の日本による植民地支配の記憶が今も根強く残っており、こうした表現は非常に敏感なもの。K-POPアーティストがこの帽子を着用したことに対し、韓国国内外から「歴史認識が浅い」「軽率だ」といった批判が相次ぎました。

ジョングクの迅速な謝罪とファンへのメッセージ

論争が広がる中、ジョングクは14日未明、ファンコミュニケーションプラットフォームWeverseにて直筆の謝罪文を投稿。「文言が持つ歴史的・政治的意味を十分に確認しないまま着用した自分の不注意で、多くの方々に失望と傷を与えてしまった」とし、「どんな理由であれ弁解の余地はない。今後は一つ一つより深く考え、行動する」と強調。帽子は即座に廃棄したことも明かしました。

帽子は即完売、ファンダムの複雑な反応

ジョングクが謝罪し帽子を廃棄した一方で、問題の帽子は日本や海外のオンラインショップで即完売。ブランド側も公式SNSで『ジョングク着用で品切れ』と発表し、ファンの購買力の強さが改めて浮き彫りになりました。しかし、ネット上では『極右的なスローガンの帽子を買うなんて狂ってる』『グクが好きでもこれは違う』など否定的な声も多く、ファンダム内でも賛否が分かれる事態となりました。

日韓の歴史とK-POPアイドルの責任

この帽子論争の根底には、日韓の複雑な歴史認識やナショナリズム、そしてグローバルアイドルとしての責任が絡みます。韓国では、芸能人やアイドルが歴史や政治に無自覚な発言・行動を取ると、社会的な批判が一気に高まる傾向があります。ジョングクの謝罪は誠実と評価されつつも、今後はより慎重な行動が求められるという声が強まっています。

日本・海外ファンの反応と今後の課題

日本や海外のファンの間でも、帽子の意味や歴史的背景を知らなかったという声や、『ジョングクは悪くない』『すぐ謝罪したのは立派』と擁護する意見が見られました。一方で、K-POPが世界的な影響力を持つ今、ファン自身も文化や歴史への理解を深める必要性が指摘されています。SNSやブログでも『アイドルとファン、双方のリテラシーが問われる時代』との議論が活発です。

グローバルファンダム時代のK-POPと文化的配慮

K-POPアイドルは今や単なるアーティストではなく、国や文化の“顔”として世界中から注目されています。そのため、ファッションや発言一つにも大きな意味が生まれ、思わぬ論争や誤解を生みやすい状況です。今回の件は、ファンダムの力と責任、そして多様な文化的背景を持つグローバル社会での配慮の大切さを改めて示しました。

まとめ：今回の騒動が残したもの

ジョングクの帽子論争は、K-POPやファンダム、日韓関係、グローバル時代のアイドルの在り方まで、多くの課題を投げかけました。アイドル本人の迅速な謝罪、ファンの購買行動、ネット上の議論…全てが現代のK-POPシーンを象徴しています。今後も、アイドルとファンが共に学び合い、より成熟したグローバルコミュニティを築いていくことが求められています。